分教場


小牧市の味岡から東に向かい内津峠を越す県道は

池之内、林、野口、大山と集落が続き、

大山は人里の外れである。

父が満州から引き揚げてここに落ち着いた。

私はここで生まれた。

本校の篠岡小学校までは6kmの距離があり、

1年、2年はこの分教場で過す。

入学式、運動会、学芸会の時は本校へ出掛ける。

玄関を挟んで向かって、左が1年生、右が2年生の教室、その隣に職員室。

先生は女先生と男先生の二人。

給食の時間頃にバタバタバタと三輪自動車が

本校から給食を運んで来る。それが日課。

”今日は三輪自動車が途中でエンコしてね”

給食をお預けになった日が一日あった。



戦後間もない頃、片田舎の農村によくある話しであろうが、

まさに映画”隣のトトロ”の世界であった。



2000.3.18
by Kon