柳沢神社

静岡県沼津市青野

2001年10月27日(土)


浅間神社、柳沢神社と標石がふたつ。

愛鷹山(あしたかやま)の南麓、柳沢の高橋川沿いに鎮座する。

高橋川に枝を張り出した椎(しい)は実を付けていた。

この椎の古木は、樹齢何年なのだろう。この枝は幹と同じ程の太さだ。



拝殿の裏に巨石が鎮座する。その石を見おわり、

僕は境内の北裏から橋を眺めた。

西に柳沢1号橋梁、東に柳沢2号橋梁。


橋は岩山を橋台としている。僕は橋の設計屋だから想像できるが、
コンクリ−トを吹き付けられたこの山は、自然石の塊である。
根も深い。そうでないと、100mもある鉄橋の橋台にはしない。

この柳沢の住人は、ずっとこの岩に守られてきたのだろう。
その自然の恵への感謝の気持ちは、
決して切り落とさない椎の枝に読み取れる。
僕は、そう感じた。

延喜式神名帳に所載する「桃沢神社」は愛鷹山頂上に上社、
中腹に中社。そして下社があったといわれる。
いずれも愛鷹大神を祭る。

この柳沢神社を過ぎると、南流した高橋川は西に向きを変える。
向きを変える地点が、かっての海岸線であったのだろう。

おそらく、この神社は「桃沢神社」の下社であろう。



by Kon