各地に歴史民俗資料館が出来ている。僕は町を散策する時、まず歴史民俗資料館を訪ねることにしている。 沼津市の資料館は沼津御用邸の中にある。この一帯は松林もよく手入れされ、その松林の中に資料館がある。 その町の歴史を案内する展示物は、何も準備もせず訪れた町の成り立ちを分かりやすく伝えてくれる。2階のコ−ナ−の 地図を見て、僕は納得した。今の国道1号、かっての東海道は沼津から富士市に向けて発達した 砂洲(サス)の上に出来たという。サスは「天之橋立」といえば分かりやすいのだろうか。 これで王墓の築造年代の流れや、地名の沼津の意味も分かる。かっての海岸線と砂洲の間に取り残すされた 海が沼として点在した時期が長かったのだろう。 じっくり見ている時間がないと「資料館だより」といった資料をもらって帰る。この156号に、とても面白い 話を見つけた。「船霊と人形」。沼津あたりの船大工は、和舟の中央に短い柱を立て、小さい四角の穴 をくり貫き紙人形を納め封をしたそうです。この風習は、かって、小さな和舟も帆柱があったことを物語るのです。 |