来宮[きのみや]神社

静岡県熱海市西山町

2001年10月28日(日)


JR新幹線、東海道線熱海駅の南に熱海温泉郷が広がる。
JRの直ぐ北山斜面に来宮神社がある。

境内は樹齢1000年を越す楠で昼なお暗い。

社務所で名を告げると、「よくいらっやいました」と禰宜さんが。
本殿で質疑応答の半時を過ごす。

祭神は「大己貴命、五十猛命、日本武尊」。

お礼を告げてお暇の頃にはすっかり暮れていた。
本殿裏の樹齢2000年の大楠を撮ったのだが、光量不足。
「またおいでよ」との神の意向なのだろう。



由緒書
古くから来宮大明神と称し、熱海郷の地主の神であって来宮の地に鎮座し、福の神・縁起の神として 古くから信仰され祭神は、上記の三柱である。
大已貴(おおなもち)命は素盞嗚命の御子であって又の名を、大国主命、俗に「ダイコク様」と云われ古代出雲の神々が海、 山を渡られて伊豆地方に進出されたときに、此の熱海の里が海、山に臨み、温泉に恵まれ風光明美にして生活条件の整っていることを愛し給い此処に住居を定めた時に祀られたと伝えられています。

五十猛(いたける)命は素盞嗚尊の御子であって、尊と共に朝鮮に渡られ、樹種を持ち帰り日本国土に播種した神であります。 当社へは和銅三年六月にまつられました。


今から凡そ千三百年前和銅三年六月十五日に熱海の海へ漁夫が網をおろしていたところ、お木像らしい物が之に入ったので不思議に思っていたところ、ふとそこに童児が現れ我は五十猛命である。此の地に波の音の聞へない七本の楠の洞があるからそこへ私をまつれ、しからば村人は勿論当地へ入り来る者も守護するからと云うと同時に童児は地に伏してしまったので、村人一同で探し当てた所が、今の此の地であり、毎年六月十五日(新暦の七月十五日)になると海岸へ出て当時を偲ぶお祭を行う。(七月の例大祭。こがし祭)当時海辺で神に麦こがしを神に供えした故事にならい今でもこれを神に供える。尚、国の天然記念物に指定されている此の大楠は、当社の御神木(ヒモロ木)であって、太古は此の楠へ神の霊をお招きして神をまつっていました。



by Kon