神男
2001年 2月5日月曜日(旧暦1月13日)
広場の西に水汲み場がある。手桶の通り道が男達の中に出来る。
その先で水が撒かれる。
撒かれる水が一所に集中しだす。
神男がそこから出る。
しかし、それは陽動作戦かもしれない。
ワ−。どよめきが起こる。
男達が群る。水が撒かれる。
今年は参道の西から出た。
手桶衆は
手桶の水で通り路を切り開き、
渦の近くで水を撒く。
渦の中心は、丸坊主の神男。
数人の神守りもそうである。
見分けは難しい。
参道の男達は一気に群らない。
渦がここに来たら突っ込むぞ,
そう決めて待つ。
だが、楼門前を狙う男は多い。
裸男の渦は、徐々に楼門に近付く。
楼門の前を、渦は東に揺れ、西に戻る。
狭い楼門は裸男で塞がれている。
神男が出たことは拝殿に伝わっている。
神官が鈴の付いた榊を揺すり、念じる。
「守りたまえ、守りたまえ」
2001.2.5
by Kon
撮影 長井洋