苧ケ瀬池(おがせいけ)


岐阜県各務原市おがせ町

愛宕山と務原山の谷合を堰き止めた池。鯉が群れる。鯉と亀は神の使い。池は周囲約2キロ、池の中に浮かぶ社殿には、この池の守り神・八大龍王が祭ってあり、多くの人々の信仰を集めている。古くは広沼と呼ばれ、周囲約四キロメートルでした。 苧ヶ瀬池にまつわる伝説が幾つか残っている。例えば、池の水面に血のにじんだ麻糸の束が浮かんだので、龍女の弔いのた めに村人が鯉や亀を放った。苧は麻の原料。

龍王は梵名をナーガといい、海中や水中に住む架空の動物。竜宮は海底にあるという。法華経では難陀竜王、跋難陀竜王、沙伽羅竜王、和修吉竜王、徳叉迦竜王、阿那婆達多竜王、摩那斯竜王、優鉢羅竜王のことで、難陀、跋難陀龍王が代表格。インドではナーガは雨を司る大蛇でしたが中国、日本では龍と同一視されている。八ひきの龍王は井戸、水道の守護神である。

2000.4.29
by Kon