美濃路萩原宿


稲葉宿から一里半。
かっての家数236軒と美濃路では一番小さかった。
だが、旅篭17軒と多かった。



国道155線を越し、名鉄尾西線の踏切りを越すと萩原宿に入る。

車がやっとすれ違える程の商店街が旧道である。

東西のこの通りを「宿場通り」と呼ぶ。

地蔵堂には2体の地蔵さん。

呉服屋のおばさんが文房具屋への買い物の途中
賽銭を置いて手を合せる。
「北向きの地蔵さんはめずらしいのよ」と教えてくれた。

地蔵堂の東が「下町」、西が「伝馬町」。



正端寺の前で街道は直角に北上する。

虫籠窓のある「中町」の町屋。




すこし行くと、商店街の外れ。

本陣と問屋場跡の石柱が立つ。そこを「本町」と呼ぶ。




こじんまりした町だが、商店街の中央に2時間無料の駐車場がある。
車を駐めて散策してみた。


裏通りへ入る路地 郵便局は新道に移転した。
旧特定郵便局。
りっぱな久須玉のある酒屋。

門構えに惹かれカメラを向けた。
近くの店のおじさんが、
「見ろ、屋根は銅板葺だぞ」と教えてくれる。

肉屋、はんこ屋、金物屋と並ぶ。そして、寺の横の大判焼き。行列が出来る。

はんこ屋のガラス戸の向こうで、おやじが印を彫る。


郊外に移転して閉った店舗もあるが、 通り全体が今でもこの町の商店街。

僕は80円で大判焼き1個買って車に戻った。



2001.4.1

by Kon