AutoCADLT2002 Tips−16




 
XDW
 、「ザ・ドキュメント・カンパニー」富士ゼロックスのDocuWorksが話題になっている。どんな環境でもドキュメントが閲覧できる。どんなデータでも閲覧できる。PDFと比べてどうなのかしら?。世界標準目指しているのかしら?

 
FAX
 

 最近FAXの調子がよくない。FAXはあまり利用しないし、どこがどう と調べてみる熱もないのだが。「それなら、DocuWorksで送ります」ということで添付メールを受け取った。EXE形式のファイルで、ダブルクリックでビュワが開き、A3図面に朱書きした文書が見られた。なるほど、便利。

 最近、FUJI XEROXからSHARPにFAX機を替えたのだが。FAXはスキャナ部とプリント部から成っている。EPSONのA4スキャナをもう15年も使っている。 A3FAXならA3スキャになるはずだ。レーザープリンタも古くなったので買いかえる必要があった。そこで、ネットワークプリンターを物色していたのだが、LAN対応複合機とした。

 通信環境はISDNの常時接続。1回線でインターネット、電話、FAXを利用している。もう光の環境だから、ADSLにする気はない。FAX不調の原因は、どうもTAが原因のようだ。


 
XDW
 

 道路に平行している河川の改修計画をしていた。橋梁一般図作成なので、ペーパーロケーションで済ます。実測図面はない。道路を改築した時の古い図面がある。役所から届いたようだ。印刷屋さんにスキャンしてもらい送ったと連絡が入った。ベクトル変換されたDXFが届くものと思っていたが、拡張子はXDW。なんだろこれ?

 googleで検索するとDocuWorksのファイルだとわかる。ビュワを手に入れなくてはならない。
http://www.fujixerox.co.jp/soft/docuworks/viewer101.html
 ここでDocuWorks(TM) Viewer Light 5.0.5を入手。


 
Viewer Light 5.0.5
 

DocuWorksとは
DocuWorks Deskでは、さまざまなアプリケーションのデータをDocuWorksファイルに取り込み、1つの文書として束ねたり、ばらしたりすることができます。また、複製、整理、保管など、ファイル単位の操作ができます。

Viewer Light 5.0の新機能
  • バインダーの索引ツールバーで、バインダー内の文書構成を表示できます。
  • 起動時の表示倍率を指定できます。
  • ページを回転して表示できます。
  • テキスト選択モードで、本文テキストの選択とコピーができます。
  • 部分イメージコピーで、ページの内容を画像データとしてコピーできます。
  • OCR(文字認識)結果を表示して、文字列の選択とコピーができます。
  • リンクアノテーションからリンク先にジャンプできます。
  • ひらがな/カタカナを区別しないで検索できます。
  • 印刷用紙の大きさに合わせて拡大/縮小して印刷できます。
  • 保護文書を開いたときに、ステータスバーに錠マークが表示されます。
  • ホイールマウスのホイールをまわして、ページをスクロールしたり、めくったり、表示倍率を変更したりできます。
 以上、DocuWorks のリファレンスより。

 スキャンした図面を眺め、さてどうしたものかと思案する。画像のプロパテは300dpiのA3白黒ラスターファイル。それが33 KBのサイズ。400%に拡大してもアップに耐える。優れものに違いはない。

 変換ツールはあるが、かなり高価。
ラスターtoベクター変換 ScanWaveLite \59,800[税別]


 
ラスターをベクター
 

 今回CADに図形変換したいのは横断図5本。横断図は一筆書きの地形線。 ラスター図面を下書きにして連続線(ポリライン)を作ればいい。それほどの時間は費やさない。TIFに変換してAutoCADLTに取り込めばいいだろう。


  • 部分イメージコピーで、ページの一部を「コピー」。
  • Kodak imaging for Windowsを立ち上げて「貼りつけ」。
  • ページのプロパテを16グレースケールにしてTiff形式で保存。
  • AutoCADLTでTiffラスターを取り込む。
  • 地形線に沿ってポリラインを描く。
  • どこか寸法の分かっている場所を実寸になるよう縮尺変換をする。
以上で横断図のベクター変換が完了。

FAXの紙文書ではできない早業。電子化は地球にやさしく、SOHOにも優しい訳だ。


 
OCR(文字認識)結果
 

 「OCR(文字認識)結果を表示して、文字列の選択とコピーができます」とリファレンスには書いてある。自分でスキャンしてベクター変換した経験がある人には分かるが、業務用ソフトでないと文字変換はできない。亀の甲羅みたいなデータとなる。これを直すのには、結構な時間と労力を要する。いつかDocuWorksのOCR(文字認識)機能を検証してみよう。これが優れものだったら、ちょっと凄いツールなのだが。


 
「花子」さんは元気?
 

 Windowsの遥かに前、MSDOSの上で動くワープロ一太郎の妹で「花子」がいた。彼女はベクターとラスターを同時に扱えるバイリンガル娘だった。ちょつとのお付き合いでしかなかったが、僕は彼女の能力には一目おいていた。いま、どうしているのだろう。

 横断図を処理した技は、もう15年前に花子さんとお付き合いしていた時の技。あの頃のCADは、ラスターを扱うことなど毛頭考えもしていなかった。AutoCADでさえ、2000年バージョンでラスターを扱うようになった。
 元気のない兄を助ける気丈な妹の活躍を期待する未練がまだ僕にはあったのだが。 もうその時期を逸したとも言える。残念だ。



 
錠マーク
 

 保護文書を開いたときに、ステータスバーに 「錠マーク」 がでるらしい。 クリップボード経由のカット&コピーを使ったが、保護文書の場合、この経路はロックされるのだろうか。そうでないと著作権の発生する文書はXDWでは登場できない。
 個人認証図書と期待されるのだから、当然の処理はされているとおもうのだが。

PDFの対抗馬としてのDocuWorksは注目株には違いない。ところうで、開発者は日本人なのだろうか。多機能で優れ者のようだが、基礎技術のパテントの思わぬ落とし穴で頓挫することなくビッグに成って欲しいと期待するところ大である。

2004.3.14
by Kon