AutoCADLT2002 Tips−11




 
レイアウト
 AoutoCADLT98のペーパー空間レイアウトとして新装オープン。 印刷設定をチェックしてみました。

 
ペーパー空間
 

 AutoCADLT2002の「ゼロからスタート」ではじめるとモデルレイアウト1 、レイアウト2のタブが立つ白紙画面から始まる。 レイアウトのタブをクリックするのは、大体モデルが出来てからなのだが、 「ページ設定」ダイアログが開き、プロッター、用紙サイズ、縦横を選択すると、 自動的に作図した様子が印刷イメージで眺められる。
 AutoCADLT98の時は、こんなに簡単ではなかった。表示ペーパー空間で モデル空間を抜け出し、もう一度表示浮動ビューポート1ビューポートで範囲設定。これでやっとペーパー空間を使えた。 更に、縮尺率は表示倍率ズームで1/50xpなどと入力した。このXPを 忘れてしまい、あれー?を何度も繰り返した経験がある。LTユーザーで ペーパー空間を使う人が少ないのが納得できる。
 今度のレイアウトは便利だ。しかも、とっておきの機能が追加された。 ビューをロックできる。ペーパー空間で図面修正 は浮動モデル空間 に切り替えて行う。修正に集中していると、つい拡大縮小をしてしまう。 すると、設定した図面倍率が崩れてしまう。トホホ!を何度も経験した。 2002では、ビューをロックできる。トホホ!防止機能が付いた。
 修正オブジェクト プロパテイ管理で「プロパテイ」ウインドウが開く、ここにビューをロック の項目がある。


 
レイアウトウイザード
 

 モデル、レイアウトのタブを立てないようにもできる。ツール>  オプションの表示、レイアウト要素のチェック項目で設定できる。

 レイアウトは挿入レイアウトから作成する。方法は三つある。
  • 新規  
  • テンプレート  
  • ウイザード
ウイザードがお勧めと思うが、次のように進められる。
  • レイアウトの名前入力  
  • プリンターの選択  
  • 用紙サイズと単位の選択  
  • 用紙の縦/横の選択  
  • タイトルブロックの選択  
  • ビューポートスタイルと尺度  
  • ビューポート位置の決定
     クリックで次に進む。あとから修正できる。まずはこれを使うのが無難。 タイトルブロックは既成のものがたくさんあるが、土木図面に使えそうなのはない。 既存の成果から枠だけ取り出して準備しておくといいだろう。 ペーバー空間に実寸で枠とタイトルブロックを記入したDWGを用意しておこう。 既定値ではTemplateデイレクトリのDWGがピックアップされる。
    ビューポートは現在画層のペーパー空間に四角形として作成される。

    テンプレートはDWT形式の図面。印刷仕様やその他の初期設定した図面をDWT形式で保存して 準備しておこう。レイアウトの設定がしてないと、この場合意味がないが。

    新規はレイアウトの名前を入力してタブを作るだけの機能。 オプションで設定してあれば、タブをクリックすると 自動的にビュウポートを作成してくる。「ページ設定」 ダイアログが開く指定にもできる。既定値では両者ONにしてある。

  •  

    プロッター
     

     CADの世界では、デジタル化は完了したようだ。当社も原寸打出しはインクジェット、 中間の縮小版打出しはレーザープリンタでおこなっている。インクジェットは HP DesignJet 700 (E_A0)、レーザープリンタはSHARP AR-265FP SPDL2。 いずれもLAN内のネットワークプリンターとなっている。使いながらその機種 の個性を知り、細かな調整をしていく。プリンターの基本設定ファイルはPlottersデイレクトリ のPC3。既定値にして、あまりなぶらない事にしている。ファイルプロッター管理 で設定エデイタが開く。ダブルクリックで確認が出来る。 特殊な用紙サイズを利用したり、図面枠が印刷されているものに打出す場合、位置合わせをしておく。この時の設定を保存 してあるのが PMP ファイル(Plot Model Parameter)。これが各ユ-ザのノウハウだろう。
     実際印刷する時、「ページ設定」ダイアログで「プロッター設定」プロパテイよりPC3は確認 する。例えば、HP DesignJetはグレイスケールと白黒モードが選択できる。グレイスケールだと、 色が反映して太くして強調したはずの線が薄く印刷されてしまう。前回の設定が保存されていて、 失敗は少ないのだが、たまに無駄な打ち出しをすることがある。
     印刷には、CADソフト側の対応チェックも重要だ。「印刷スタイル」がCAD側の細かな設定だ。 Plot StylesデイレクトリのCTBとSTBファイルに記録されている。

     AutoCADLT98にはなかった機能だが、線に太さ属性が加わった。デザイン的な使い方には 必要なのだろうが、国土空間で構造物の設計をする土木ではCAD上の線は、太さがあると 返って困る場合が多い。計画段階では線を色で識別し、最後の印刷時点で色と太さを対応 させて出力する。ペンプロッターの時代に活用された方法だが、ペンプロッターがなく なってもこの方法は生き続けるだろう。
     図面設定の最初にオプションで、「色従属の印刷スタイル」か「名前の付いた印刷スタイル」を選択する。 「色従属」の場合、画層の線の太さにはアクセスできない。色と線の太さはCTBファイルで定義されている。 「名前の付いた印刷」の場合は画層、オブジェクト、ビューポートごとに太さ属性を定義することが出来る。STBファイルに属性は記録されている。つまり、
    図面設定の最初にオプションで、太さの扱いを決める。とう仕様になっている。

    2004.1.5
    by Kon