AutoCADLT 3DTips−02


 
98 to 2002
 AoutoCADLT98のプログラム環境はどうなったのだろう。98から2002のバージョンアップで、Scriptは改良されたの?

 
測量3Dデーター
 

 測量屋さんも成果は、平面図、縦断図、横断図に展開する。見る者が頭の中で3次元に組み立てる。 最近光波測距儀が普及して1回のショットで3次元データーが取れる。 以前は、測りたい点にミラーを置いていたが、最近では構造物に反射した 光波で計測する。ノンプリズムというのだが便利だ。
 例えば、深い谷の向こうに調査したい古い石橋があったとしよう。 河岸のこちらから観測、計測できる。幻の石橋といわれる物の 実測データーが取れてしまう。
 構造物詳細だと、測点は多い、膨大な3次元データーを どう処理するか。3DCADの登場だろう。 その前に、データー整理してTEXTかEXCELのデーター として完成しておく。膨大な数値データーは眺めただけでは、 照査したとは言えない。
 そこで、AutoCADLTに取り込み、ビジュアルチェックをしよう。 どうせ3Dパースを発展させるのならDXFで出力 する。AutoCADLTのお手の物という訳だ。


 

SCRIPT
 

 測量の成果はデ−タ−レコ−ダ−がSIMA形式のTXTで出力する。規則的に X,Y、H(Z)が記述されていますので、EXCELのTXT読取りで簡単に処理できます。 EXCELのTXT読取り機能は優れものだと思う。以前は変換プログラムを 作っていたのですが、もうその必要もないようです。

 例えば、測量成果を下記のEXCELでもらったとします。


 Fカラムからは僕が書き足したもの。Fカラムは自動プロットのSCRIPT。HカラムはCAD の送り込む画層(レイヤ−)のメモ。
  AutoCADLTはキ−ボ−ド入力をTXTファイルにあらかじめ書き込んでおいて自動実行 できます。例えば、Line「Enter」5、4、3「Enter」7、9、8「Enter」といった一連の作業を TXTファイルに書き込んでおいて、△○□.SCRと名前を付けて保存しておきます。 そして、ツ−ル>スクリプトの実行でファイルを選択すると、瞬く間にオペレ−トを終了します。 超一流のタイピストを雇っているようなものです。
  本家AutoCADはLISPという制御言語を搭載しています。これがAutoCADを 世界NO.1のCADにした秘密なのですが、 AutoCADLTには搭載されていません。 LTが出た時、LISPのないAutoCADは商品になるんだろうか、疑問でした。でも、 SCRIPTでなんとかなる目処をつけ正規ユ−ザ−となりました。
  Fカラムの関数は以下です。全デ−タ行にコピ−します。
="point "&C2&","&B2&","&D2&""

  日本の測量座標はXが北、Yが東です。明治以来ずっとそうです。関数ではCADに取り込む段階でX、Yを逆にしてあります。
  Fカラムをコピ−してエディタ−に貼り付けます。拡張子をSCRとして保存します。



  CADを立ち上げ、読み込む画層を作り現在画層に設定。直交モ−ド近接スナップ はOFFとしておきます。ONだと、うまく行きません。
 ツ−ル>スクリプトの実行で CADの画面上に点がプロットされてゆきます。点の大きさ、形状は形式>点スタイル管理で後から見やすいように 変更できます。ワールド座標系平面で見ていると銀河の星雲のようですが、3D視点で見ると形が浮き上がってきます。


  3次元デ−タ−入力もSCRIPT処理で100や200の点処理は面倒と思わないようにしましょう。 結線情報が分かれば、LineコマンドSCRIPTで結ぶこともできます。

 

XYZ
 

 2Dキャドということですが、AoutoCADLTはXYZのデーター構造を持って います。3Dビュワーの機能もあります。活用しましょう。

 自作プログラムでXYZデーターを発生させたら、AoutoCADLTにとり込みましょう。3Dパース、DXFファイル変換、印刷、後処理はAoutoCADLTにお任せ。結構すごいプロセスを作れますよ。ファイルを中継して自動実行。AoutoCADLT2002でも 当然OK。EXCELのようにVBAはいつ搭載されるのでしょうか。 2002では実現しませんでした。VBAまで組み込んだら本家AoutoCADと区別できなく なりますけどね。


2001.10.16
by Kon